ドタバタ離婚劇【その10】の状況の中
実家の認知症の母や父の病気の事があり、気が休まる暇もありません。
両親の通院に付き添うのは私でしたので、長時間家を空けなければならず、元主人には通院の事は話をしてありましたが、下には離婚する以前から知らない事ですので流石に、長時間空けるのはまずいなと思っていました、、
認知症の母からは、早朝自転車を走らせている時にでも、日中でもひっきりなしに電話がかかって来ます。
母が徘徊をして行方不明になった頃は、身も心も疲れ切っていたと思います。
ただ、全く辛さなどありませんでした! むしろ通うのが楽しくて嬉しくって。
そんな生活も、息子が大学に入学するまでの二年間という約束でしたので、残すところ後半年に迫っていました。
そんなある日、元主人から、突然、、「前立腺ガンになってしまった」と打ち明けられたのです。 驚きのあまり、頭の中が真っ白になりました、、
彼は、「手術で全摘すれば大丈夫」だと、そう告げられたと言いました、、
「先生が言うなら、とにかく私が看病させて貰うから安心して」と言いました。
「あなたが子供達と暮らしてくれてる事は、本当に心から有難いと思ってる、あなたに何かあったら、すぐに駆けつけるから」・・と離婚する時に言ってありました。
それから、検査の期間を経て、手術は二か月先となりました。
ようやく手術の日が近づき、術前の説明を聞きに私が一緒に受ける事になりました。
その時の話ですが、先生からリスクの説明の一つに「全摘となると行為は出来なくなりますが宜しいですか?」と私の目を見て真剣に聞くんですよ、、
「えー、私に聞く?!! あたしゃ元妻です!」って言いたかったですけど、余計恥ずかしくなるので、小さな声で「大丈夫です・・」と言いました。
とりあえず、先生には元妻って言っておいて欲しかった! それでもこの医者は聞いたかも・・
手術当日は8時間にも及ぶ大手術でした。
ずっと手術の間、待合室で一人待っていました、、
手術も無事成功に終わり、二週間ほどすれば退院できると先生から言われ、ICUに入っている彼の顔を見て、その日は安心してアパートに帰りました。
次の日、子供達三人を連れて面会に行き、その後は退院するまで看護に通いました。
そんな入院生活の中、またまた心から思う事・・
「あの人達は、手術の時も二週間の入院中も、一度も息子に会いにも来なかった! 本当に冷たい人達・・」
病人をつかまえて、こんな事は言いたくなかったんけど、彼に言ってしまったんです。
「どうしてお見舞いに来ないの? お金いっぱい持ってるんだから、タクシーでも来れるんじゃないの、20分も掛からない病院だもの・・ 私がいるから? でも私が出かける時、お父さんは必ずどこからともなく出て来て、見張っている様に顔を出すよ。 毎朝、二人で散歩にも出かけてるし、、」
「いや、俺が来なくても大丈夫だよって言ったんだよ」
「それでも、子供が手術したんだから、無事かどうか自分の目で確かめに駆け付けるよね、そう言う冷たい所が私には無理だったんだよね、、 ごめん、病院にこんな時にこんなこと言って、、」
23年間、「嫁とはこうあるべきだ 息子は優秀に育てた」と口癖のように言っていたのに、その優秀な息子が8時間もの大変な手術したと言うのに、、 息子の顔も見に来ない、嫁の事を散々言っておいて、親はこんなんでいいんだ、、
「ほんと家を出て正解! 私が看病させて貰えてよかった!」と心からの底から、そう思いました!
無事退院して一ヶ月が経ち、自宅でゆっくり療養をし、会社に復帰が決まった日は、私が家政婦としての二年間を終える日だったんです。
今まで通っていたアパートは更新せず、もう少し離れた新しいアパートに引越しをする前日でした。
家政婦としての楽しい二年間はあっという間に過ぎました、、
本当にあっという間に。
最後のその日は、今思い出しても辛くなります、、
離婚して、初めて家を出た時より、「もう、ここに来る事が出来ない・・」という想いが心を締め付け、自転車を漕ぎながら、ずっと涙が止まりませんでした・・
******** 次に続く ********
💔離婚劇【その12-1】こんな事が起きるなんて・・
💔離婚劇【その12-2】 元夫の葬儀、私のお役目
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